R56系ミニのクラブマン、R55クーパーさん
走行中、メーターディスプレイに
オーバーヒートの表示が。
状況はひどくなく、
まだエンジンにダメージはなさそうな様子。
原因を特定するため各部を点検していくと、、
冷却水は漏れていない様子だが、電動ファンの回転がおかしい。
全く回らないわけではないが明らかに異常をかかえており、なんとかゆっくり回る程度な状態。
R56系ミニ、ターボエンジンのクーパーSやJCWでは電動ファンの回転スピードが2段階。
対してNAエンジン搭載のクーパーではシングルスピードの電動ファンとなっている。
今回は電動ファン交換のほか、
冷却水漏れやオーバーヒートの原因にもなるサーモスタットを予防交換しておくことに。
すでに10年以上が経過しているR56系ミニ。
中古車で購入して前回の部品交換履歴が不明な場合や 乗り始めてから距離・年数を重ねている場合など、、
トラブルを未然に防ぐ予防整備は、やれる時にやっておきたいところ。
このエンジンでのサーモ系トラブルは、冷却水漏れのパターンが一番多いけれども、、
サーモ奥に組み込まれている別部品の樹脂パイプも要注意部分となる。
怖いのは、昔サーモハウジングを交換されているがその時にパイプは交換しなかったパターン。
この樹脂パイプ、、ミニの高めな水温設定の影響もあり、劣化して破損するケースが。
サーモ交換のため各部を分解していくと、、危険な状態になっている部分を発見。
オイルフィルターケースの下へ行くエンジンハーネスが、高温でエッジのある遮熱板に当たって傷んでいた
このまま乗り続けていたら配線が切断またはショートしていただろう
もちろん組付け時に対策していくことになるが、、
写真をよく見るとラジエターホースに配線がタイラップで固定されていたりと、
配線の通る位置が間違っている感じがする。
サーモスタットハウジングはエンジンシリンダーヘッド後端に取り付けられ、
ミッションの上に飛び出るかたちとなる。
そしてそのサーモから別部品で伸びるパイプはインマニ下を通り、
エンジンブロックのフロント側、ウォーターポンプの裏側に接続される。
左が外した旧品、 右は取り付ける新品。
またか。。 旧サーモを取り外して点検した瞬間に分かる、この組付けミス。
同様の組付けミスを発見するのはたぶん、3台目くらい?
おそらくどれも新車組み立て時のミス。
このサーモケースの青いガスケットには位置決めの部分があるんだけど、
これが納まるべき場所からズレた状態で組付けられていた。
コレ、新品状態だとガスケットの弾力のおかげで冷却水が漏れてこない。
そこが厄介なところで、新車の検査を漏れなしで通っちゃう、、
そして年数&熱による劣化でいずれ弾力が失われて冷却水漏れを起こす。
今回の車両ではまだここからの水漏れが起こっていなかった。
まさに、 予防交換しておいてよかった な例と言えるんだけれど、、
メーカーさん、、ちゃんとしといてくれよ~ という感じ。。
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